
中古車オークションに出品するにあたっては、まずは代行業者を選ばなければいけません。中古車オークションは通常のヤフーオークションなどと違って、一般人が参加することはできません。そのため、参加に当たっては自分の代わりに競りを行ってくれる中古車オークション代行業者を探す必要があります。
ネットで探す場合は「地域名+中古車オークション代行」などのキーワードで検索すると、いくつか候補が出てくるはずです。たとえば「川崎 中古車オークション代行」で検索すると、「エースカーセールス」などのホームページが検索に引っかかります。
オークション代行業者が決まったら、次に中古車をきれいにしましょう。中古車を買取店に売却する場合には中古車の外装や内装を改めてきれいにする方は多いと思いますが、それは中古車オークションの場合も同様です。
目次
外装について
まずは外装についてです。外装はなるべくきれいにしておくに越したことはありません。きちんと洗車をして、汚れを落としておきましょう。また、傷についてですが、市販の傷消しで直せるような小さな傷については治しておくといいでしょう。ただし、通常よりも大きな傷や、専門店でなければ治せないような傷については、放置でも構いません。それらの傷を治したところで、その修理代以上に売却額が高くなる保証はどこにもない(むしろそれほど値段は伸びないことがほとんど)なので、大きな傷はそのままにしておきましょう。もちろん、傷はないに越したことはないので、普段から傷をつけないような乗り方を心がけるようにしましょう。
内装について
内装にも気を付けましょう。車内部は気が付かないうちにごみやほこりがたまりやすい場所です。特に足元付近は普段覗き込むこともないのでゴミがたまりやすく、汚れがちです。掃除機などでしっかりと吸い取って、汚れを残さないようにしましょう。また、ダッシュボードなどは念のために乾いた布でふいておくといいでしょう。バックミラーやパワーウィンドウの掃除も忘れずに行いましょう。
オプションについて
オプションの確認も行いましょう。カーオーディオ、カーナビゲーションなどのシステムはあるに越したことはありませんが、オプションが故障していたり、あるいは社外品でインテリアとマッチしていないと判断されたりした場合は、プラスの査定にならないばかりか、逆にマイナスの査定をされてしまうことがあります。
オプションは念のために、きちんと動くか確認しておきましょう。動かない場合は修理するか、もしくは放置するかを業者と相談して決めましょう。
念のためにトランクルームも開いておきましょう。トランクの中に余計なものが入っていると、邪魔になります。きちんと片づけておいてください。可能ならばエンジンルームも開いて、錆がないかなどを確認しましょう。
業者について
さて、ここまでの作業が終わったらいよいよ業者に連絡を取ります。業者の選び方のポイントですが、まずは電話を一度かけてみましょう。そこで対応の感じが悪いと思ったら、その業者は避けたほうがいいでしょう。
電話をしてしまうと無理やり勧誘されてしまわないか心配であるという場合は、メールでのやりとりもOKです。
業者が決まったら注文を出しましょう。注文の方法は業者によって異なりますが、一部の業者では専用の連絡フォームを用意しています。そこに必要事項を入力して、注文しましょう。
必要書類について
それが終わったら次に必要書類を用意します。必要書類には以下のようなものがあります。
リサイクル券
自動車を新車で購入した場合にもらうことが出来るチケットのようなものです。自動車リサイクル法で定められたリサイクル料がきちんと支払われたかを証明する書面ですので、新車で購入した場合にはきちんと保存しておく必要があります。また、他人から中古車を購入した場合は、リサイクル券を譲渡してもらう必要があります。もしリサイクル券をなくしたという場合には、再発行も可能です。
再発行は車のディーラー、あるいは整備業者で行うこともできますが、運輸支局に出向いて、自分で専用端末を用いて行うこともできます。なお、再発行に当たっては車検証が必要です。
免許証
いわゆる運転免許証です。
車検証
自動車検査証のことです。自動車が保安基準を見たいしているかどうかを証明する書面ですので、きちんと保存しておきましょう。車検証を紛失した場合は、再発行が可能です。再発行をする場合は必要な書類を用意したうえで、運輸支局に出向く必要があります。
これらの書類を用意したら、書類を交わして正式に代行業者に代行を依頼しましょう。また、譲渡証明書、委任状、印鑑証明などの書類を用意しましょう。場合によってはさらに住民票などが必要になることもあります。詳しくは代行業者の方にお尋ねください。車の取扱説明書や整備手帳などがあれば、高く売れる可能性が高まります。
それが終わったら車両の引き取りです。車両の引き取りは陸送会社に有料で依頼することもできますが、かなり値が張るサービスなので、オークション会場からの距離が近いという場合には、直接搬入してしまった方がいいでしょう。
車両の搬入が終わったら、出品票が送られてきます。出品票とは自動車の評価が記入される用紙です。中古車オークション会場の検査員が記入するものであり、落札者側にとっては大事な判断材料となります。自分の車がどういった評価をされているか、よく確認しておきましょう。
搬入された自動車は出品ヤードに止められ、出品の時を待ちます。この間、中古車オークション代行業者は現車下見をすることが出来ます。現車下見とは文字通り現車を下見することで、業者は車を間近で見ることが出来るほか、キーを回してエンジンをかけることが出来ます。
現車下見では内装や外装に細かい傷はないかなども厳しくチェックされるため、前述の通りきちんと当日までにきれいにしておくことが大切です。
現車下見が終わったらいよいよオークション開始です。当日のオークションには参加することが出来ませんが、オークション会場では落札をめぐって熱い駆け引きが行われています。出品者側の設定した売却希望価格以上になったら、競りは成立します。
もし競りが成立しなかった場合、その自動車はお流れとなります。これを「流札」といいます。流札になった場合、出品者はもう一度日を改めて出品するか、あるいは出品をあきらめて自動車を引き取るかを選ぶことが出来ます。
競りが成立した場合は落札となります。落札になった場合は、すぐに中古車オークション代行業者から連絡があるはずです。落札額をきちんと確認しましょう。
落札の何日か後に、あらかじめ指定しておいた口座に落札代金から諸手数料を差し引いた金額が振り込まれます。必ず確認しましょう。
落札後は名義変更も行わなければなりません。名義変更は自分でやることもできますが、業者に任せてしまった方が確実だと思います。業者に名義変更を依頼する場合は、必ず名義変更がきちんと終わったことを確認するために、新しいオーナーの名前が記された車検証のコピーを送付してもらうようにしましょう。
また、自動車税が残っている場合は、その還付を受けることも忘れないようにしましょう。自動車オークション代行業者の中には、還付された自動車税を依頼者に返さず、自分の懐に入れてしまう業者もあるようです。あとあとトラブルとならないように、自動車税の扱いについてはあらかじめ確認しておくようにしましょう。
以上が自動車オークションで自動車を出品する際の大まかな流れとなります。すべてを記憶する必要はありませんが、大体の流れを把握しておくことにより、スムーズにオークションに参加することが出来ます。重要なポイントだと思うところは、きっちりと頭の中に叩き込んでおきましょう。