
エスティマはトヨタが誇る伝統的な大型ミニバン車です。1990年代から生産されている歴史の長い自動車であり、丸みを帯びた卵型のボディが特徴です。2001年にはミニバンでは初となるハイブリッドタイプもリリースされており、現在も新車・中古車ともに高い人気があります。
そんなエスティマですが、現在のメーカー小売希望価格は282万8572円です。確かにエスティマは魅力的な自動車ではありますが、これだけの金額がかかるとなるとちょっと躊躇してしまいますよね。
そこでおすすめしたいのが中古車です。エスティマはその人気の高さから中古車もたくさん流通しています。数が多いため一台当たりの値段はそれほどでもなく、賢く買えばお得な買い物になります。しかし、買い方を間違えると痛い目を見ることもまた事実。そこで今回は、トヨタエスティマを正しく賢く買う方法を伝授したいと思います。
目次
2400cc VS 3000cc
エスティマには2400ccと3000ccがあります。一般的に排気量が高い車はエンジンのパワーがあがり、加速性能や最高速が高くなります。しかし、その加速や最高速に見合ったボディを作らないといけないので、生産コストも比例して高くなります。そのため、普通に考えれば3000ccの方が販売価格も高くなると思われがちですが、中古車業界では2400ccの方が高く取引されています。
これはなぜかというと、2400ccの方がエコロジーなイメージがあるからです。レーサーならばまた話は違いますが、我々一般人にとって加速性能や最高速はあまり重要なファクターではありません。最低限の加速性能と最高速さえ出せれば構わない、という方もたくさんいらっしゃいます。
それよりも気になるのはエコ性能です。2400ccの方が3000ccよりも燃費が良く、エコロジーであるため、2400ccの方が需要が高いのです。中古車の価格は需要と供給のバランスで決まるため、需要の高い2400ccの方が当然価格は高くなります。
裏を返せば、3000ccのエスティマはお買い得だということになります。実際、新車の時点では3000ccの方が高くなっています。新車時に高かった自動車が安く買えるなんて、なんだかお買い得だと思いませんか?
乗り出し価格と年間維持費
中古車を購入する際に購入額を気にされる方は多いかと思いますが、維持費や修理費にまで注意がいく方はなかなかいないようです。しかし、中古車は新車と比べて故障しやすいため、維持費や修理費のこともしっかりと念頭に置いておかなければなりません。いくら乗り出し価格が安くても、修理代がたくさんかかってしまっては全く意味がありません。
エスティマの場合、最も高額な修理はエンジン交換です。相場は大体中古エンジンで25万円ぐらいです。ディーラーで行う場合はもう少し高くなります。エンジン交換はお金がかかるばかりでなく、かなりの時間と手間がかかります。中古車を買うときはなるべくエンジンのきれいなものを選ぶようにしましょう。特に注目すべきはエンジンオイルです。前のオーナーがエンジンオイルを定期的に交換していないと、いろいろなところにガタが来ますので、必ず事前に確認するようにしましょう。
エンジンオイル量はエンジンブロック内のオイルレベルゲージを引き抜くことでチェックできます。オイルが少なくなっている自動車は、最初から購入しないほうがいいでしょう。
エスティマの乗員人数
エスティマには7人乗りと8人乗りがあります。7人乗りの方が当然一人当たりのシートの大きさに余裕があるため、座り心地では優れています。一方、8人乗りはフルフラットシートになるため仮眠が出来るというメリットがあります。中古車市場では7人乗りの方が人気があります。
エスティマが安くなる時期
エスティマに限った話ではありませんが、中古車には安くなる時期と高くなる時期があります。安く買える時期は大きく分けて二つ。決算期と商戦期です。
日本の一般的な企業は9月が中間決算、3月が決算であることが多いため、この季節はどこの企業も名目上の売り上げを伸ばそうと、普段よりも大きな値引きを行ったり、太っ腹なサービスを提供したりしてくれます。
また、ボーナスが出た直後、7月と12月も比較的安くなります。逆にいうと、これ以外の時期に買うのは損だということになります。もしあなたがこれを読んでいるのが仮に10月だとしたら、もうちょっと待って12月まで我慢したほうがいいでしょう。
値引き交渉のやり方
相手の言い値ですぐに契約するのは避けるべきです。通常、中古車の価格は後々の値引き交渉ができるように、かなり余裕を持って設定されていますので、少なくとも1回は値引き交渉をすべきです。
また、最初から予算を明かすのはよくありません。まずは相手に値引きをさせるだけさせてから、こちらの予算を提示する必要があります。
値引き交渉の際に重要になってくるのが他店の価格です。「他の店ではもっと安かったので、今のままならば他店で買うことになる」と、他の店で買うことをにおわせれば、大幅な値引きが期待できます。そのため、中古車を購入する際は、一店舗でなく複数の店舗から見積もりをもらうようにするといいでしょう。
ある程度値引きを引き出したら、最後にもう少し強気に値引きを切り出しましょう。たとえば、相手が180万円で勘弁してほしいと言っているのならば、170万円ならば即決するといってみてください。もしその値引きを相手が飲んでくれれば万々歳です。
また妥協点として175万円前後の価格を提示されたばあいは、「じゃあ、追加で何か数千円のオプションをつけてください」といえば、ガソリン満タンサービスや価格の端数カットぐらいはしてくれるかもしれません。営業マン側にはせっかく契約目前まで言った客を取り逃がしたくないという意識がありますから、多少の無茶は聞いてくれるはずです。
中古車オークションで買う場合
中古車オークションで買う場合は、まずはよい業者を見つける必要があります。中古車オークションの業者を探す際には、なるべく家の近くにある業者の中から選ぶようにするといいでしょう。確かに最近はインターネットなどの連絡手段の発達により、遠く離れた業者に依頼することも可能にはなっているのですが、やはり高額な買い物ですから、直接会って話をするに越したことはありません。連絡手段がメールや電話のみですと、突然連絡が付かなくなる可能性も考えられます。どうしても遠方の業者に依頼したいという場合は、あらかじめ業者のホームページで事業所の場所を確認しておき、そこをgoogle mapなどで確認しておいたほうがいいでしょう。
個人売買の場合
個人売買はあらゆる方法の中で最も安く買うことが出来る反面、最もリスクの高い購入方法でもあります。特に多いトラブルが、お金を振り込んだ後で元オーナーと連絡が取れなくなるというもの。そのようなことがないように、お金と車は極力同時に交換するようにしましょう。
また、購入の際はなるべく一括で支払うようにしましょう。分割払いは途中から振込が滞るなどのトラブルが起こる可能性がありますので、売る側は分割払いを嫌います。どうしてもお金が足りない場合にはローンを組むなどしてもいいのですが、ローンを組むと金利が掛かり、個人売買のメリットの一つであるか価格が安いという点が相殺されてしまうことには注意が必要です。
また、他人ではなく友人から買う場合は、契約自体がなあなあになりがちですが、友人といえども自動車を売り買いするわけですから、名義変更や車庫証明はきちんと取得しなくてはいけません。