
トヨタハイグランドエースはかつてトヨタが生産していたボックス型のミニバンです。クラウンを髣髴とさせるメッシュタイプのボディはなかなかに高級感があり、走行性能も安定しています。その人気は高かったのですが、生産期間は意外と短く、1999年8月にグランビアのマイナーチェンジ版として登場してから、わずか2年9か月後の2002年5月には生産を終了しました。後継モデルはアルファードGです。
ここからは、グランドハイエースの賢い買い方について説明します。グランドハイエースには片側スライドドアと両側スライドドアの2種類があります。片側スライドドアでももちろん特に問題なく乗ることが出来るのですが、やはり両側スライドドアの方が何かと便利なシーンも多いです。中古車市場でも両側スライドドアの方が高値で取引されています。
スライドドアの優れている点は、スペースのないところでも比較的開けやすいということ。隣に自動車がある場所や、塀の近くなどでも気兼ねなく開けることが出来ます。特に注意力のない子供はヒンジドアだと何の躊躇もなくドアを思いっきり開いて隣の車のボディに傷をつけたり、塀にぶつけたりしますので、スライドドアの方が安全といえます。
また、スライドドアは乗り降りが比較的楽なので、お年寄りや子供が日常的に乗る場合、あるいは赤ちゃんをだっこしたまま乗る場合などは有利に働きます。
一方、スライドドアの不利な点は、重いということ。電動ならば特に問題はないのですが、手動だと開け閉めするのに結構な労力がかかります。また、電動スライドドアは体を挟まれたりする危険性がありますので、小さなお子さんが要る場合は要注意です。
片側スライドドアと両側スライドドアでは、やはり両側スライドドアの方が利便性が高いです。片側スライドドアの場合は基本的に助手席の方がスライドするようになっているので、チャイルドシートは基本的に助手席側に取り付けなくてはいけなくなり、自由度が下がります。
なんにせよグランドハイエースを購入する前には、ドアが片側スライドドアなのか、両側スライドドアなのか、電動スライドドアなのかをチェックする必要があります。基本的に片側スライドドアよりも両側スライドドアの方が高く、また電動だとさらに値段は高くなります。目的と用途に応じてドアの様式を選びましょう。
目次
サンルーフ
サンルーフは自動車の天井に取り付ける窓です。サンルーフの主なメリットは車内が明るくなる、爽快感があり走りが楽しくなるなどですが、自動車をただの道具だとしかとらえていない人には正直、あまり意味のない機能だといえます。
逆にエアコンが効きづらくなったり、車体のゆがみの原因となったり、雨漏りの原因となったりと何かとデメリットも多く、また子供が要る場合はサンルーフから顔を出して橋げたにぶつかるなど、重大な事故の元となる可能性もありますので、ない方がいいと考える方も多いようです。
現在市場に流通しているグランドハイエースのほとんどにはサンルーフが付いているのですが、中にはサンルーフがないタイプのものもあります。サンルーフがない自動車はサンルーフがある自動車と比べてかなり安く、お買い得といえます。ただし、サンルーフがない自動車はサンルーフがある自動車と比べると売却時の買取価格が安くなりがちです。サンルーフがない自動車を購入する場合は、そのまま乗り潰す覚悟で乗った方がいいかもしれません。
グランドハイエースの相場
グランドハイエースは10年以上前の車ですから、相場は比較的安めです。評価点が4点や4.5点と言った比較的状態のいい自動車でも、20万円~40万円程度の値段で買うことが出来ます。中古車の相場を決める要素はたくさんありますが、グランドハイエースの場合は特に色が大きな影響を与えるようです。グランドハイエースの中で最も人気があるのがパール2です。名前の通り真珠のようなきらめきがあるのが特徴です。
次いで人気があるのがシルバーです。シルバー系統は時代に左右されず、長く乗ることが出来るため、時代を問わずに高値でと非力されています。
グランドハイエースの修理
昔の車であるグランドハイエースは当然走行距離も長いので、購入後すぐに壊れたり修理が必要になったりする可能性についても考えておかなければなりません。修理のリスクを減らしたいと思うならば、購入前にステアリングをチェックしてみましょう。
ステアリングに毛やスレが多いものはそれだけ長く使われていたということなので、基本的にはお勧めできません。もしステアリングを修理するとなると、5万円程度の費用が掛かります。
また、エンジンもしっかりと確認しましょう。まずはエンジンルーム内を大雑把に見てみましょう。埃だらけのエンジンルームは、前のオーナーがしっかりと手入れをしていなかった証拠です。なるべく避けましょう。
エンジンオイルの交換がしっかり行われているかもチェックしましょう。エンジンオイルをチェックする際には、オイルレベルゲージ(先端がオレンジ色の直接エンジンに刺さっているパーツ)を引っこ抜き、キッチンペーパーなどでよく拭いてから、もう一度差し込んでください。しばらくたったら再びオイルレベルゲージを引っこ抜いて、オイルレベルをチェックしましょう。オイルレベルが上限と下限の間にあれば問題ありません。
中古車オークションで買う場合
中古車オークションでは現車下見が非常に重要になってきます。中には現車下見を行わない、もしくは外部の業者に委託するケースがあるようですが、基本的にこのような業者はお勧めできません。なるべくならば自分の手で現車下見を行っている業者を選ぶべきです。
現車下見では、オークション会場の検査員のチェックでは出品票に書き込まれない、エンジンルームのきれいさや車内のにおいなども確認してもらいましょう。
また、現車下見の終了後にはきちんと報告を受けましょう。また、可能ならば自動車の写真も送ってもらうといいでしょう。中には実際に見るのと写真で見るのとでは全く違うから、などと言って自動車の写真を送ってくれない業者があるようですが、写真は減るものではないですし、出来ることなら写真を送ってくれる業者を選ぶことをお勧めします。
値引き交渉の方法
値引き交渉を行う前に、必ず複数の業者に見積もりを依頼してください。その中でも特によさそうな業者を数点、実際に訪問してみましょう。
相手の言い値ですぐに契約するのは避けるべきです。通常、中古車の価格は後々の値引き交渉ができるように、かなり余裕を持って設定されていますので、少なくとも1回は値引き交渉をすべきです。
また、最初から予算を明かすのはよくありません。まずは相手に値引きをさせるだけさせてから、こちらの予算を提示する必要があります。自分の手札は最後まで明かしてはいけません。
値引き交渉の出だしでつまずいた場合は、なるべく早く見切りをつけましょう。最初から辛めの査定をしてくる相手にねばっても、あまりいいことはありません。さっさと次の業者との交渉に移った方が得です。
また、大幅な値引き交渉に成功した場合には、必ず営業マンに対してお礼を言いましょう。営業マンもやはり人の子ですから、人からお礼を言われるとうれしいものですし、その後のアフターケアも念入りに行ってくれるはずです。