
オデッセイは1994年に発売された、いわゆるミニバンタイプの自動車です。その後数年ごとにモデルが刷新され、2013年10月31日には現行の5代目が発表されました。5代目の特徴は超低床プラットフォーム。これまでのオデッセイと比べても特に床板が低く、優れた乗降性を実現しています。それでいて全高は今までよりも高くなっているため、室内空間が非常にゆったりとしているのが特徴です。重心は低く、スピードを出してもブレないため高速道路でも安定した走りを楽しむことが出来ます。
オデッセイは比較的車体が大きいため、初心者には駐車が難しそうに見えますが、現行のオデッセイには自動ハンドルアシスト機能があるため、スムーズに車を止めることが出来ます。
新車価格は大体安くて250万円、高ければ400万円近くにもなります。これだけのお金を捻出するというのは、少し難しいと思います。そこでおすすめなのが中古車のオデッセイです。中古車と聞くと品質に不安を抱く方もいらっしゃるかもしれませんが、質のいいものを選べば快適な運転を楽しむことが出来ます。
オデッセイの中古車がほしいと思ったら、まずはどれくらいのスペックの自動車がほしいのかをよく考えましょう。もしあなたが今後10年ぐらいその中古車を乗り続けたいと考えているのならば、なるべく走行距離が短く、保存状態もいい中古車を買ったほうがいいでしょう。もちろん、走行距離が長い中古車よりも値段は高くなりますが、それでも新車の値段を超えることは基本的にはありませんし、それでいて新車とほぼ同じように使えるため、長い目で見ればお得だといえます。
逆に数年程度載れれば十分だと考えているのならば、多少走行距離が長い自動車を選んでも構いません。どうせ最後まで乗り潰すのならば、少しでも安い自動車を買った方がお得です。
乗りたい自動車が決まったら次は相場検索です。Goo-net等の自動車ポータルサイトでは、中古車のおおよその相場を検索することが出来ますので、自分の要求するスペックを入力し、検索してみましょう。検索結果に基づいて資金を用意して、購入に臨んでください。
目次
オデッセイの弱点
かつてはエンジンもオートマもいまいち頼りなかったオデッセイですが、フルモデルチェンジを繰り返した現在では故障が少なく丈夫な車になりました。しかし、そんなオデッセイにもいくつかの弱点があります。
一つ目の弱点がパワステの弱さ。パワステとはパワーステアリングの略で、運転者の操縦をサポートする機構のことです。よく自動車のハンドルを片手で切りながら窓から顔を出して駐車する人を見ますが、これはよく考えると不思議な話です。1000kgも1500kgもある自動車の方向を片手で決めるなど、かなり無茶な話に思えませんか?
そんな無茶を実現するのがパワーステーションです。パワーステーションは油圧という力を用いてハンドルの動きをサポートする部品なのですが、オデッセイはこのパワーステーションの力が弱く、かつてからハンドルが重いといわれています。実際にオデッセイを運転したことがある方ならお分かりかと思いますが、オデッセイは操作感覚がかなり重いです。最新のオデッセイではそれもだいぶ改善されてきていますが、旧式モデルのオデッセイを買う際には注意が必要です。
もう一つが純正ナビの故障の多さ。純正ナビは交換が難しく、ましてや自分で修理することなどほぼ不可能なので、故障した場合はディーラーなどに修理を依頼するほかないのですが、修理には多額の費用がかかります。中古のオデッセイを買う場合は、あらかじめ保証がある自動車を買うようにするといいでしょう。
三つ目の短所は燃費の悪さです。現在のガソリン自動車の燃費は大体10km/lが標準的な値となっていますが、オデッセイはちょいとした街乗りだと6km/lぐらいしか走れないことがままあります。高速道路などスムーズに走れる状況ならばそれほど燃費の悪さを感じることはないのですが、それでも燃費は平均を少し下回るので、燃費がいい自動車をお求めの方は避けたほうがいいかもしれません。
オデッセイの長所
さて、ここからはオデッセイの長所についても触れていきたいと思います。
まず一つ目の長所は加速が割と良いこと。オデッセイはサイズがかなり大きく、鈍重なイメージがありますが、実際には平均以上の加速性能を備えており、比較的乗り心地はいいといえます。
また、ダウンフォースもしっかりと得ることが出来ているので、ぶれない安定した走りを実現することが出来ます。横風のあおりを受けてもふらつかず、地に足の着いた走りが楽しめます。サイズの割には小回りも聞くため、走りの安定性という意味では他の自動車の先を行っています。
オプションも充実しており、自分の好みに合わせてカスタマイズが出来ます。内装がシンプルなので社外品との相性も比較的よく、違和感なく導入することが出来ます。
車高も割と低く、低床なので高齢者や子供でも比較的乗りやすいというのも長所といえます。ハンドリングもかつてはパワーステーションが弱いと指摘されていたのですが、現行モデルではそれも解消されています。初代よりも5代目の方が確実に性能はよく、正当な進化を遂げていることが実感できる車です。
中古車オークションで買う場合の注意点
中古車オークションで買う場合は、必ず購入前に出品票を見せてもらうようにしましょう。出品票とは検査員が記入する、自動車の状態を記入する票のことです。出品票に記入されている情報は、出品者とも落札者とも直接関係がない第三者である検査員が書いたものであるため、非常に信頼がおけます。
出品票のデータの中でも特に注目すべきなのが評価点です。評価点とは文字通りその車の評価の点数のことです。評価点の付け方はオークション会場によって異なるのですが、一般的なオークション会場では最も評価が高い自動車にはS点が付けられます。以下クオリティが下がるごとに6点、5点、4.5点、4点……と下がっていき、最もランクが低いのは1点になります。また、それとは別にR点(修復歴車)があります。
品質にこだわって中古車を買いたい場合は、最低でも4.5点以上の者の中から選ぶようにしましょう。4.5点のものは、中古車の質としては上の下と言ったところであり、長く乗り回すのに必要な最低限の品質を備えています。
また、品質にはそれほどこだわりがない、安く買えればそれでいいと考えている場合でも、3点以下のものは避けたほうがいいでしょう。確かにこのランクのものになると車両価格自体はとても安くなるのですが、その分品質も下がり、結果的に安物買いの銭失いとなることが多いです。
個人売買の注意点
オデッセイは非常に人気がある自動車ですが、個人売買ならば余計な中間マージンを支払わなくて済むため、中古車オークションよりもさらに安い値段で買うことが出来ます。ただし、個人売買には中古車オークションにはないいくつかのリスクがあります。
一番のリスクは突然売り手と連絡が付かなくなること。こうなった場合は最悪泣き寝入りもあり得ますので、売買の前に必ず連絡先と住所を確認しておきましょう。また、お金と車の引き渡しは極力同時に行うようにしましょう。お金を手渡すと同時に車を渡してもらえば、物理的に裏切ることが出来ませんし、裏切られるかもしれないという心理的な不安を減らすことが出来ます。
どうしても同時に渡すのが難しい場合は、まずは車両だけを送ってもらい、お金を渡してから書類を送ってもらうなどの配慮が必要です。